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なにかと話題の立川断層を間近で見てきました。

立川断層帯トレンチ調査「榎トレンチ(溝)」一般公開

東京大学地震研究所による「立川断層帯の重点的調査観測・研究」の調査現場が一般公開されました。(2013/2/8)

東海地震や首都直下型地震などが話題になるたびに、何かと名前があがる「立川断層」。立川市及びその周辺に暮らす多摩の市民にとっては、何かと気になる言葉ですが、今回、その調査現場が一般公開されるということで行って見ました。
一般公開された立川断層トレンチ調査「榎トレンチ(溝)」があるのは、もともと日産の村山工場があった場所で、今は真如苑プロジェクト用地として所有されている場所。
文部科学省の「立川断層帯の重点的調査観測・研究」の一環としてトレンチ調査が行われています。
東京大学地震研究所では、首都圏にあってごく近い将来に活動する恐れのある立川断層ですが、未だ不明な点も多く、今回の調査を通して活動の特性を究明しようとしています。
ちなみに立川断層は、主に東京都立川市を横切っていることから「立川断層」の名がありますが、名栗断層を含めた立川断層帯は埼玉県飯能市(旧入間郡名栗村地域)から青梅市、立川市、府中市の多摩川沖積低地まで、総延長34kmにわたって延びていると推定されています。

1970年代にその存在が明らかにされ、2003年の政府地震調査委員会では、
①将来マグニチュード7.4程度の地震が発生すると推定される。
②その際に北東側が2~3m高まる撓みや段差が生じる可能性がある。
③今後30年間の間に地震が発生する可能性は、日本にある活断層の中ではやや高いグループに属する。
と評価されています。

さらに、2011年の東北地方太平洋沖地震発生以降、次の大地震発生の確率が高まった活断層のひとつとして、立川断層の名前があがっています。
今回、調査が行われている「榎トレンチ」は、長さ250m、幅30m、深さ10mという、これまでに類を見ない大きなものだそうで、一般公開では、間近で見たいと多くの人々が見学に来ていました。
上の写真と下の写真を見比べて下さい。一般の人の目にはわかりませんが、赤や黄色の線が引いてある場所が活断層だそうです。
縦に並ぶ白い塊がいくつか見えますが、これは粘土質の塊で、壊れやすい粘土塊が大きいまま、しかも縦に堆積するのは不思議で、立川礫層の堆積構造にも乱れが生じていることから、この部分が立川断層の主断層帯であると考えられているとのことです。
以上のような東京大学地震研究所の発表がありましたが、2013年3月28日にその説が誤りであったと修正されました。実は地中に埋め込まれたコンクリート製とみられる柱状の人口構造物を断層活動で動いた石と思い込んでしまい、「活断層を確認した」と発表してしまったとのことです。
今回の調査では、活断層は発見されませんでしたが、立川断層はさらに深い地層に潜んでいる可能性があり、今後も調査を続けていくとのことです。
北風がとても強く、寒い日でしたが、近い将来起こるとされる大地震を少しでも理解しようと多くの人々が訪れ、研究者の説明に熱心に耳を傾けていました。

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