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立川の地域情報サイト「まいぷれ」立川市

たちかわ散歩

極地研探検2023が開催されました!

国立極地研究所創立50周年記念特別公開

南極・北極科学館と国立極地研究所

9月29日で創立50周年を迎えた国立極地研究所

4年ぶりの開催となる特別公開イベント「極地研探検2023」が9月30日に開催され、100周年を迎える2073年まで共に成長を続けるシンボルとなることを願って立川市の木である「ケヤキ」の記念植樹も行われました。

 

1961年に国立科学博物館に「極地学課」が設置されて以降、1965年には「極地部」、1966年には「極地研究部」、そして1970年には「極地研究センター」に拡充改組された後、1970年には板橋区加賀に移転、1973年9月29日に、国立科学博物館から独立し、国立大学共同利用機関「国立極地研究所」が創設され、2009年に立川市に移転しました。

 

今回の「極地研探検2023」は創立50周年を記念して、いつもよりスペシャルな内容で開催!!

その一部を体験してきたのでご紹介します。

 

※当日開催されたプログラムの内容は国立極地研究所創立50周年記念特設サイトをご覧ください

多くの人で賑わうで1Fアトリウムでの体験イベント

ペンギンの調査を体験しよう

ペンギンのはく製と横にはフリッパー(翼)も置かれ実際に触ることができます。

フリッパーは泳ぐときのオールの役目をするので凄く固いです。

一番興味をひかれたのは、ペンギンのバイオロキング(体に付ける小さな計測器)の一つであるビデオロガー(水中ビデオカメラ)

写真の一番右は、1999年に使われていたもので実際に持って見たら、こんな重いの背中に付けて泳いでたのかとビックリ!!

今は一番左のものよりさらに小型化されているそうです。

 

極地にいるミクロな生物を観察しよう

何種類かのミジンコを顕微鏡で観察

うじゃうじゃ動いていました。

他にも「氷の結晶模型で遊ぼう」のコーナーでは大人も子供も一緒になって結晶模型を作っている姿が楽しそうでした。

体験コーナー

実際に使われていたビデオロガー

ミジンコの動くすがたが見れます

氷の結晶模型で遊ぼうコーナー

氷の結晶模型

ニコニコ生放送

【ニコニコサイエンス】

本日参加のメイン! 探検ツアー

 

生物標本バックヤードツアーに参加

普段見ることのできない、『極地生物標本保存室・動物標本保管室』を探検するツアーです。

ツアーの解説者は、コケを愛する研究者『第64次南極地域地域観測隊 井村智隊長』なんと今年の3月まで南極におられた方で日本の観測隊として4回、その他各国の観測隊にも参加しいままで8回も南極にいかれています。

ツアー参加者集合場所

極地生物標本保存室

動物標本保管室

標本の重要性を説く井村さん

集合場所から参加者みんなで5Fの保管室へ向かいます。

保管室に到着すると、井村さんより標本が過去と現在を比較するのにいかに大事なのかとの説明の後、極地の珍しい生物の標本を実際に手に取りながら観察しました。

ずらっと並んだ剝製や模型は、南極展などを開催する際に貸出しだす展示用だそうです。

棚の多くの標本

吸盤が一列しかない一列蛸

体液が不凍物質の

ボウズハゲギス

アデリーペンギンの巣石も展示されています。これは卵が冷たい雨や雪に浸って亡くなることがないように小石を集めて火山のような巣を作るための石です。

ボロボロになったアザラシはなんと西暦344年のミイラ、極地はバクテリアの活動がいかにゆっくりかを物語ります。

アデリーペンギンの巣石と

フリッパー

南極の鳥たち

アザラシのミイラ

もっとも大事と語ってくれたのは、ずらっと並んだ棚に入った研究用のコケの標本です。

さすがにこちらは触ることはできません

棚の奥では研究者の方が顕微鏡で研究中…なんとわざわざ今日の為に来て下さったそうです。

引出しの中のコケの標本

顕微鏡をのぞいていた

研究者の方

湖のコケの説明

極地観測棟の倉庫へ

普段は公開されていない極地観測棟の倉庫にも行ってみました。

こちらでは「すぐに役立つロープワークとロープ登り体験」や「スノモに乗って写真撮影」などが行われていました。

楽しそうにスノモにのって写真を撮る子供たちの姿が印象的でした。

井村さんは初めての南極で、湖を観察していた時に、深さ3mほどの湖底に見たことの無い80cmほどの大きさのコケの群落を見つけたことで一生コケを調べ尽くそうと決心したそうです。水が潤沢で、コケを食べる動物のいない南極の湖だからこそ、ここまで大きく成長できたと考えられています。

井村さんはこのコケを坊主頭に似ているから「コケボウズ」と命名し、オリジナルキャラクター、「コケ坊」をつくるほどコケを愛しています。
標本室を出るさいには井村さんがご自身で作成した「こけ坊」のマグネットシールをみんな頂きツアーは終了です。

南極に運ぶコンテナ

すぐに役立つロープワークと

ロープ登り体験

自由にまたがれるスノモ

いちばん興味を引いたのが「南極観測隊の生活を見てみよう!」のコーナー実際に11月に出発する『第65次南極地域地域観測隊』の料理人の方や、観測隊の方が説明をしてくれました。

なんといっても実施にこれから運ぶ荷物がたくさん置いてあり、その量に圧倒されました。

今は4人1部屋で過ごしている、夏期隊員宿舎を第64次から新たに立て直す準備が始まっており、今回は

第1期工事として、2階の床までを作成する資材が倉庫の中に積まれています。2026年の67次の工事が終わると30室の個室のある宿舎が完成するそうです。

今年南極に運ぶ物資

食材のコンテナ

宿舎の材料の一部

せっかくなので南極・北極科学館も行ってみました

ここは常設でだれでも無料で見ることのできる国立極地研究所の広報展示施設で、南極や北極でどんな観測や研究が行われているかを紹介しています。

極地観測の歴史を物語る多くの展示や、昭和基地のライブ映像なども見れますよ♪

南極の氷の中には太古の気泡が閉じ込められ溶けるときにパチパチ音のすることや、南極は隕石の宝庫であること(隕石集積機構の関係)なども知ることができます。

また綺麗なオーロラの映像を見ることもできますので行ったことのない方は是非行ってみてくださいね

触ってみることのできる南極の氷

1968年~1969年に昭和基地から

南極点まで往復した雪上車

南極観測船「ふじ」の模型

(1965年~1983年)

研究用に撮影されたオーロラの映像

南極越冬ねこ「たけし」

ホッキョクグマのはく製

ガチャピンが特別ゲストの国立極地研究所創立50周年記念特別公開トークイベント
フジテレビ×極地研『フジテレビ南極支局奮闘記!!』は時間の関係で見れませんでしたが、楽しい時間を過ごすことができました。

今度はゆっくり南極・北極科学館に行ってみたいと思います。

国立極地研究所の皆さんほんとうにありがとうございました。

また来年の開催を楽しみにしています。

 

大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立極地研究所

〒190-8518 東京都立川市緑町10-3

南極・北極科学館

開館時間:10:00~17:00(最終入館16:30)
休館日:日曜・月曜・第3火曜・祝日・夏季休業日・年末年始

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。