いつも表情は厳しく、全くと言っていいほど子供のことを褒めない父親でした。
話し掛けても機嫌悪そうにムスッとした表情を浮かべていたものです。
大好きなお酒を飲む時間と静かに読書をするのが心の癒やしだったようで、日本酒に焼酎などお酒を片手に美味しそうに飲んでいる姿が浮かびます。
雄弁博識でユーモアセンスを持った父でしたが、実は家では寡黙で多くを語らぬところがありました。
だからこそ別れを迎えた今、もっと話をしたかった、酒を酌み交わしたかったと悔やむ思いもあります。
今年の正月、誕生したばかりのひ孫を抱くことが出来た父。
孫やひ孫の前では驚くほどの笑顔を見せて…
悲しみの中でもあの柔らかな表情を思い出せば胸があたたかくなります。
最後の二ヶ月は点滴のみの入院生活が続いておりましたので、食べたいもの、飲みたい酒が沢山あったはず…
向かう先では思う存分、美味しいものを口にして欲しいと願います。
父は5月12日、84歳にて生涯を終えました。
生前御厚情を賜りました全ての皆様へ深く感謝を申し上げます。

尚、5月17日（水）は葬儀の為、臨時休業とさせて頂きます。
何卒、御了承のほどお願い申し上げます。