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Cute Movies

リリーのすべて

夫が女性として生きたいと願ったとき、妻はすべてを受け入れた

2016年3月18日(金)ロードショー<br>(c) 2015 Universal Studios. All Rights Reserved .
2016年3月18日(金)ロードショー
(c) 2015 Universal Studios. All Rights Reserved .
リリーのすべて

監督:トム・フーパー
脚本:ルシンダ・コクソン
出演:
エディ・レッドメイン アリシア・ヴィキャンデル(※第88回アカデミー賞(R)助演女優賞受賞) ベン・ウィショー セバスチャン・コッホ アンバー・ハード マティアス・スーナールツ
製作:ゲイル・マトラックス/アン・ハリソン/ティム・ビーヴァン/エリック・フェルナー/トム・フーパー
原作:デイヴィッド・エバーショフ(原作本 ハヤカワ文庫)
製作総指揮:リンダ・レイズマン/ウルフ・イスラエル/キャッシー・モーガン/ライザ・チェイシン
撮影監督:ダニー・コーエン

みどころ

昨年『博士と彼女のセオリー』でアカデミー賞(R)主演男優賞を獲得、今年も主演男優賞にノミネートされたエディ・レッドメインが、『英国王のスピーチ』のトム・フーパー監督と『レ・ミゼラブル』以来のタッグを組んだ。世界で初めて性別適合手術を受けた実在の人物リリー・エルベの半生を描いた本作品は、今年度アカデミー賞(R)で4部門にノミネートされる感動巨編となった。

生まれ持った身体の性別と内面での性別の自己認識が異なるトランスジェンダーの人々をテーマに、リリーの壮絶な半生を描いた。ふとしたことをきっかけに女性としての自分に気付いたリリーのすべてを受け入れ、支えて生きていくことを決めた妻。今よりもずっとずっと差別が根付いていた時代に、リリーの壮絶な人生が始まる。

『博士と彼女のセオリー』でALDの天才物理学者を演じアカデミー賞(R)主演男優賞を獲得したエディ・レッドメインが次に演じたのは、女性としていきたいと望む、男性の身体で生まれた人物の役だ。作品序盤では男性にしか見えないエディが、中盤からだんだんと外面も女性に近づいてくる。アカデミー賞俳優の圧倒的な演技力に魅きこまれた。

さらに助演のアリシア・ヴィキャンデルがアカデミー賞(R)主演女優賞を獲得した。夫が女性として生きたいと願ったときの、彼女の複雑な心境を演じきった。エディに負けない存在感をスクリーンで示し、この作品の持つ危うくも芯のある雰囲気を醸し出した。

「自分らしく生きたい」と望むことがこれほどまでに難しいのかと、愕然とさせられる。今から80年以上も前、真のアイデンティティを求めて生きた一人の女性の物語が、スクリーンに蘇る。

(エディの演じたリリー・エルベは、誕生時は男性として診断されたが性のアイデンティティは女性であった。そのため本文中ではリリーのことを、トランジション(性別移行)をする前も含め、“彼女”と表現している。)

Text by EISUKE